【令和】万葉集由来の場所ベスト5。今年訪れるべき令和の聖地は


いよいよ新しい時代の始まりですね。

平成は平和が成る時代になることを願って元号がつけられましたね。そのおかげか、安定した時代だったように思います。

次の令和は、変化の時代かもしれませんね。きっといい時代が来る!とみんなが願っています。

気分一新の喜ばしい新しい時代の幕開けの年こそ、令和、そしてその出どころとされた万葉集のゆかりの地を訪れておきたいですね♪

そこで今回は、令和と万葉集にゆかりのある場所の中でも、由緒正しい土地トップ5を厳選しました。

旅行を企画する際のヒントにしていただければ嬉しいです^^

令和と万葉集 ゆかりの土地5選

では、さっそくご紹介していきます。

令和の由来とゆかりの地 太宰府

まず、令和の由来を確認しておきましょう。

令和の文字は、日本最古の歌集と言われている万葉集から取られています。

中でも、万葉集の「梅花(うめのはな)の歌32首」の序文から令和の2文字がとられました。

この序文は、今から1200年前の奈良時代に、大伴旅人という貴族が自分の邸宅での宴会を開いた時の様子を表したものと言われています。

ちなみにこの時の宴会を、梅花(うめのはな)の宴といいます。

原文は、次の通りです。

初春の月にして、気淑(よ)く風らぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫らす

簡単に言えば、初春のよい月で、空気は清く澄みわたり、風はやわらかくそよいでいる、となります。

この一節、目で読むだけでなく、リズムに気を付けながら、ゆっくりと声に出してみてください。

・・・どうですか?

春になりゆくある日の夜の、せいぜいしく心地よい夜風を感じませんか?

令和の原点ともいえるこの梅花の宴が行われた大伴旅人の邸は、ぜひとも訪れたいものですよね。

この邸は、太宰府坂本八幡宮にあったと言われています。太宰府坂本八幡宮は、福岡県太宰府市にある八幡宮で、応神天皇をお祭りしています。


(写真は、太宰府天満宮と梅です。)

今は、ちょっとした令和ブームが起こっており、賑わいを見せています。

「梅花の宴」の様子の模型がある太宰府展示館も、見学客がたくさん来ているそうです。

大宰府は、令和改元の年になんとしても訪れておきたい場所ではなかろうかと思います♪

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万葉集ゆかりの地 富山高岡市

その梅花の宴の主催者であった大伴 旅人(おおとも の たびと)は、飛鳥時代から奈良時代にかけての公家(くげ)であり、歌人だった人です。

そしてその息子の大友家持が、万葉集の編纂(へんさん)を行なった歌人です。

その大伴家持が国守(こくしゅ。今で言う県知事ですかね)を務めたのが越中、つまり、富山県なんです。

また、家持は万葉集の編者でもありますが、歌人としてたくさんの歌を万葉集に収めています。それらの多くは、富山県でうたったものとされます。

たとえばこんな歌。

雄神川(おがみがわ) 紅くれなゐにほふ 少女をとめらし 葦付取ると 瀬に立たすらし

雄神川の水面に紅の色が映って美しさがにおい立つようだ。娘たちが足つきを取ろうとして川瀬にたっているようだね、といった意味です。

そんなこともあって、富山県には高岡市万葉歴史館という歴史館があって、そこには万葉集全20巻がそろう写本最古の「西本願寺本」の複製が展示されています。


(写真は高岡市万葉歴史館。出典:Rakuten Travelたびノート)

また、高岡、射水両市を走る路面電車「万葉線」があり、県全体が万葉集フリーク化しているんです。

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万葉集での登場回数No1の奈良

万葉集は奈良時代編纂ということで、やっぱり奈良に関する歌が一番多いです。

とても有名な歌として、小野老(おの の おゆ)の次の歌があります。

青丹よし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり

奈良の都は、咲き盛る花のように、見事に繫栄していますね、という意味です。

奈良は、春は吉野の桜、夏は明日香の緑、秋は長谷寺の紅葉、冬は奈良公園の雪化粧が見事です。


(写真は奈良公園内の浮見堂。出典:Rakuten Travelたびノート)

奈良時代の雅に触れるのも楽しいですね。

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万葉集頻出の土地 稲美

兵庫県の稲美は、万葉集でいなみ野として地名が何度も登場します。

稲美市にある「いなみ野万葉の森」は、当時のいなみ野と瀬戸内海を形造った日本庭園です。新元号「令和」の元ネタになった歌の碑を含め、万葉集の歌を写した石碑が数十本、設置されています。

次はその一つ、柿本人麻呂の歌。

なぐはしき 稲見の海の 沖つ波 千重に隠りぬ 大和島根は

美しい名前をもつ印南の海の沖の波が幾重にも重なり、大和の国が隠れて見えなくなってしまった、といった意味です。故郷を思い切ない気持ちがジンワリと伝わってきますね。


(写真は『三十六歌仙額』柿本人麻呂像。出典:Wikipedia)
また、いなみ野万葉の森は、万葉集に詠われる植物約120種観察することができます。

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大友家持が最後の歌を詠んだ地 因幡

大友家持は、因幡国、今で言う鳥取県の国守にもなりました。

因幡は、家持が万葉集最後の歌を詠んだ地として知られており、因幡万葉歴史館があります。

因幡万葉歴史館は、奈良時代から平安時代にかけて因幡国の国府(県庁)が置かれていた国府町に立地しています。

当地ゆかりの大伴家持ら万葉集の歌人と、因幡国の歴史民俗文化に関する資料が展示されています。


(写真は稲美町天満神社。出典:Wikipedia)

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さいごに

令和改元特集として、大伴旅人、大友家持、万葉集に由来ある土地を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

日本人は旬を愛します。だから、令和改元のこの年、旬はまさに万葉集にあります。

ぜひ今年のうちに、太宰府、高岡、奈良、稲美、因幡を訪れてはいかがでしょうか。